七五三は、お子様の成長をお祝いする大切な一日。
楽しみにしている一方で、
「ちゃんと着物を着てくれるかな?」
「予定通り神社に到着できるかな?」
「撮影で笑ってくれるかな?」
と、当日のことを心配されているお父様・お母様もいらっしゃると思います。
私もこれまでたくさんの七五三を撮影してきましたが、当日は予定通りにいかないことも珍しくありません。
着付けに時間がかかったり、草履を履いてくれなかったり、神社へ着いたら予想以上に混雑していたり。
でも、事前のちょっとした準備で防げることもたくさんあります。
そして、予定通りにいかなかったとしても、それも含めてその日の七五三です。
今回は、実際の七五三撮影でよくあることをもとに、当日を少しでも余裕を持って迎えるための準備についてお話しします。
七五三の朝は思っている以上に時間がかかります
七五三当日によくあるのが、着付けが思ったように進まず、集合時間に間に合わなくなってしまうことです。
特にご自宅でお子様の着付けをする場合、
「この小物はどうやって使うんだろう?」
「着せてみたらうまく形にならない」
と、思っていた以上に時間がかかることがあります。
さらに、お父様・お母様自身の準備もあります。
大人の準備をしながら、お子様の着替えや朝ごはん、持ち物の確認までしていると、時間はあっという間に過ぎていきます。
そのため七五三の朝は、少し余裕を持って起きて、大人の準備をできるだけ早く済ませておくのがおすすめです。
お子様の準備を始める頃に大人の準備が終わっていれば、何か予定外のことが起きても落ち着いて対応できます。

セルフ着付けなら一度試着してみてください
ご自宅で着付けをする予定なら、できれば七五三当日が初めてにならないようにしておきましょう。
一度実際に着せてみると、
「この小物が足りない」
「思っていたより着付けに時間がかかる」
「この部分の着せ方が分からない」
といったことに事前に気づけます。
そして、お子様にとっても試着には意味があります。
普段着とはまったく違う着物を突然着せられるより、一度袖を通しておけば「七五三の日はこれを着る」という心の準備ができます。
着物を嫌がりそうなお子様ほど、事前に一度着てみるのがおすすめです。
完璧に着付ける練習をするというより、親御さんもお子様も一度経験しておくくらいの気持ちで大丈夫です。

着物の小物と持ち物は前日に確認を
当日の朝になって意外と困るのが忘れ物です。
実際に七五三では、着付けに必要な小物が見つからなかったり、神社へ到着してから草履を忘れたことに気づいたりすることがあります。
七五三の衣装は普段使わないものが多いので、「全部揃っていると思っていた」ということもあります。
着物や帯だけではなく、着付けに必要な小物まで一度広げて確認しておきましょう。
当日神社へ持っていくものも、できる範囲で前日のうちにまとめておくと安心です。
朝になってからすべて準備しようとすると、忘れ物にも気づきにくくなります。
前日の夜に一度確認する。
これだけでも、七五三当日の朝はかなり楽になると思います。

「草履を履いてくれない」はよくあります
七五三撮影で珍しくないのが、草履を嫌がることです。
特に3歳のお子様にとって、履き慣れていない草履で長時間歩くのは大変です。
最初は履いていても、途中から「もう嫌!」となることもあります。
そんなときに、無理にずっと草履を履かせる必要はありません。
撮影するときだけ草履に履き替えて、移動中は普段履いている靴を使う方法もあります。
大切なのは、草履を履き続けることより、お子様が最後まで楽しく七五三を過ごせること。
履き慣れた靴を一足持ってきていただくだけでも、親御さんもお子様もずいぶん楽になります。

着物を脱ぎたがることもあります
「せっかく着付けたのに、着物を脱ぎたがってしまった」
これも七五三ではあります。
着物は普段着とは違います。
締め付けが気になったり、動きにくかったり、それだけでも小さなお子様にとっては負担になることがあります。
特に気をつけたいのが、まだ暑さの残る時期に行う前撮りです。
気温が高い日に着物を着て長時間過ごせば、大人でも暑く感じます。
お子様が「脱ぎたい」と言うのにも理由があります。
できれば事前に試着して着物に慣れてもらい、暑い時期なら無理のない時間帯を選ぶ。
そして当日は、お子様の様子を見ながら休憩を入れることも大切です。
写真のために無理をさせるのではなく、体調を一番に考えてあげてください。
七五三シーズンの神社は想像以上に混むことがあります
もう一つ、当日になって驚きやすいのが神社の混雑です。
特に七五三シーズンの土日祝日は、
「駐車場へ入れない」
「境内が人でいっぱい」
「ご祈祷までかなり待つ」
ということがあります。
大安など人気の日が重なれば、さらに混雑することもあります。
混雑をできるだけ避けたいのであれば、ほかのご家族と時間をずらすという考え方もおすすめです。
例えば朝9時頃から撮影したり、混雑しやすい10時〜13時頃を避けたり。
日程を選べるのであれば、大安の休日をあえて外したり、平日に七五三をしたりする方法もあります。
神社によって混雑状況はかなり違うので、有名な神社だけでなく、比較的落ち着いて参拝できる神社を選ぶのも一つです。
七五三のおすすめ撮影時間については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
▶ 七五三の写真撮影は何時がおすすめ?カメラマンが時間帯ごとの違いを解説
暑さ・寒さもお子様の機嫌に影響します
七五三というと11月をイメージする方が多いと思いますが、最近は混雑を避けるために時期をずらして撮影するご家族もいらっしゃいます。
そこで注意したいのが気温です。
早い時期の七五三や前撮りでは、まだ暑い日があります。
反対に11月後半になると、朝はかなり冷え込む日もあります。
大人にとっては「少し暑い」「ちょっと寒い」程度でも、小さなお子様はそれだけで疲れたり、機嫌が悪くなったりすることがあります。
暑い日は休憩や水分補給をしっかりと。
寒い日は撮影していない時間に羽織れるものを用意するなど、その日の気温に合わせて準備しておきましょう。
予定通りにいかなくても「いつもどおり」で大丈夫
そして、私が七五三撮影で一番お伝えしたいのはここです。
着物を嫌がったり、草履を履かなかったり、撮影が始まっても笑ってくれなかったり。
そうなると親御さんも、
「笑って!」
「ちゃんとして!」
「せっかくの七五三なんだから!」
と言いたくなるかもしれません。
でも、お父様やお母様が焦れば焦るほど、お子様にもその緊張は伝わります。
七五三だからといって、急にいつもと違うお子様になるわけではありません。
人見知りする子。
走り回りたい子。
お母さんから離れたくない子。
草履なんて絶対に履きたくない子。
それでいいと思っています。
私が写真に残したいのも、「七五三だからちゃんとできた姿」だけではありません。
その子の今現在のご成長を大切にしたい。
最初はお母さんにくっついていたことも、途中で草履を脱いでしまったことも、ふとした瞬間に見せてくれた笑顔も。
数年後に写真を見返したとき、
「この頃はこうだったね」
とご家族で話せることも、七五三写真の良さだと思います。
だから当日は、できるだけいつもどおり接してあげてください。
うまくいかないことがあっても大丈夫です。
私もお子様のペースを見ながら、一緒に撮影を進めていきます。

事前に準備できることだけ準備して、あとは七五三を楽しみましょう
七五三当日は、すべてが予定通りに進むとは限りません。
だからこそ、前日までにできる準備をしておくことが大切です。
着物や小物を確認する。
セルフ着付けなら一度試着してみる。
持ち物を準備する。
履き慣れた靴を用意する。
神社の混雑やご祈祷について調べておく。
大人の準備は早めに済ませる。
ここまで準備したら、あとは当日のお子様に合わせていきましょう。
七五三は「予定通りにできたか」を確認する日ではなく、ここまで成長したお子様をお祝いする日です。
多少予定と違っても、その日の出来事も含めてご家族の思い出になります。
準備はしっかり。
当日は少し肩の力を抜いて。
ご家族みんなで七五三の一日を楽しんでいただければと思います。


